京都でおすすめの公認会計士専門学校・予備校を紹介
監査・会計のスペシャリストである公認会計士は、医師や弁護士と並ぶ難関資格の一つです。
受験資格はありませんが、資格取得を目指すなら公認会計士専門学校や資格予備校、もしくは公認会計士講座が受けられる大学に進学し、プロ講師からの専門的な学習指導を受けることをおすすめします。
この記事では、京都府の公認会計士事情とともに、進学におすすめの公認会計士専門学校や大学、資格予備校をご紹介します。
京都府で公認会計士を目指している方、公認会計士専門学校・予備校をお探しの方はぜひ参考になさってください。
京都の公認会計士事情
公認会計士の主たる仕事は、公正中立の立場から自国企業の財務情報をチェックする監査証明です。
公認会計士になるには、まずは国家試験である公認会計士試験に合格することが第一歩です。
その後は実務経験や実務補習所での単位取得、最終試験(終了考査)の合格を経て、ようやく「公認会計士」として登録できます。
ここでは、京都府の公認会計士事情について詳しくご紹介します。
公認会計士の試験会場は京都にはない
公認会計士試験は、短答式試験(年2回)と論文式試験(年1回)の2段階で構成されています。
試験地は全国11都道府県(東京都、大阪府、北海道、宮城県、愛知県、石川県、広島県、香川県、熊本県、福岡県、沖縄県)で、住んでいる場所に関係なく希望の試験地を選択できます。
京都府では実施されていないため、京都在住であれば大阪府を選択する方が多いでしょう。
その場合は、受験願書を大阪市にある近畿財務局から取り寄せることになります。
試験地における試験場(実際に試験が行われる場所)は、試験実施日の約1ヶ月前に公表されます。
試験会場は市役所の合同庁舎や大学などに設定され、2022年度の短答試験は関西大学千里山キャンパスで行われました。
なお、出願後は試験地の変更を認められないので、当日になって慌てることのないよう、慎重に選ぶようにしましょう。
試験合格後の就職先となることが多いPwC京都監査法人
監査法人とは、公認会計士が5人以上所属し、主に大手企業を対象にチームを組んで監査業務を行う会社のこと。
公認会計士として登録するには実務経験が必要なため、公認会計士試験に合格した後は監査法人へ就職する方が大半です。
日本には約200社の監査法人があり、京都府には準大手監査法人の「PwC京都監査法人」があります。
PwC京都監査法人の人員数は371名(うち公認会計士が88人、公認会計士試験合格者52名)、関与会社数は370社です(2022年1月31日時点)。
日本公認会計士協会 京滋会の会員数は約870人
公認会計士と名乗るには、日本唯一の公認会計士団体「日本公認会計士協会」に登録する必要があります。
同協会には16の地域会があり、京都在住の場合は京都・滋賀エリアの公認会計士が所属する「京滋会」にて活動していくことになるでしょう。
日本の公認会計士の数は約40,000人、京滋会には会員・準会員合わせて868人が所属しています(2022年1月31日時点)。
公認会計士試験は受験資格がなく、だれでも受けられる
公認会計士は受験資格がないので、だれでも受けることができます。
過去には16歳で合格した現役高校生の例も。
しかし、合格者は早慶やMARCHなど難関大学出身者が大半を占めており、高校卒で短期合格を果たすのは極めて困難と言わざるを得ません。
簿記の勉強は1からスタートという初学者が公認会計士試験という難関に挑むには、公認会計士専門学校や資格予備校などで指導を受けるのが最短最強の攻略法です。
公認会計士専門学校と資格予備校との違いを紹介
公認会計士専門学校とは
公認会計士試験に向けた指導を行う学校には、公認会計士の専門学校と資格予備校があります。
両者の違いは、「学校教育法に規定された要件を満たす教育施設が専門学校で、それ以外は予備校」と言うことができます。
専門学校をもう少し詳しく説明すると、授業時間数・教員数・施設などが一定の基準を満たしていて、都道府県知事または教育委員会の認可を受けた学校を「専修学校」と言い、実践的な職業教育を行う専門課程を置く専修学校は「専門学校」と称することが認められています。
専門課程には、公務員、簿記、会計、税理、経営、法律、医療、作業療法、消防、情報システム、ハードウエア技術、スポーツなど実に多彩な職業があります(参考:文部科学大臣指定専修学校専門課程一覧 令和3年10月21日現在)。
2年以上の専門課程を修了すると「専門士」の称号が授与されます。
これは短期大学修了者の学位「短期大学士」と同程度の学歴とみなされ、履歴書にも記載することができます。
また、専門士は4年制大学の2年次または3年次に編入することも可能です。
そのほか、通学定期の学割が利く、日本学生機構の奨学金を受けられるなどの利点も。
一方の資格予備校は、学校教育法には基づかない、無認可の教育施設のこと。
進学予備校や塾、カルチャースクールなどと同じ位置づけになります。修了しても学歴とは認められないため、履歴書に記載することができません。
資格予備校とは
資格予備校のメリットは、学費が専門学校より安く設定されていることと、教室が駅前のテナントビルにあることが多く、忙しい人でも通いやすいこと。
いずれにしても、通う目的は公認会計士試験に合格する力をつけることです。
次項から公認会計士専門学校と資格予備校を紹介していますが、認可・無認可にかかわらず、どちらも多くの合格者を輩出している有名校です。
どのような指導やサポートを受けられるのかをよく調べて、自分の目的・条件に合うところを選ぶようにしましょう。
公認会計士専門学校がおすすめな人
公認会計士専門学校と資格学校の特徴をそれぞれご紹介しましたが、京都で公認会計士の資格を取得しようと考えている方の中には、どちらが良いのか迷っている人もいるでしょう。
そこで、公認会計士専門学校がおすすめな人の特徴を以下にまとめてみました。
日中まとまった時間が取れる人
公認会計士専門学校は、平日の日中を中心に講義のカリキュラムが組まれていることが多いため、日中まとまった時間が取れる人に向いています。
たとえば、高校や短大、大学を卒業した後に集中的に公認会計士専門学校で学習したい方などです。
モチベーションを維持したい人
公認会計士専門学校はモチベーションを維持しながら試験日まで努力したい人に向いています。
公認会計士専門学校には、志を同じくする仲間がたくさんいるので、勉強仲間を作ることができたり、良い刺激を与え合ったりしながら学習していくことができます。
高校卒業後の進学先を悩んでいる方
公認会計士専門学校は専門士の学位が取得できるため、履歴書に記載することができますが、資格予備校は学校ではないので学歴として履歴書に記載できません。
公認会計士を目指す人は大学に進学する人がほとんどですが、高校生のころから公認会計士になりたい夢がある方は、卒業後は公認会計士専門学校へ進学することも選択肢の1つになります。
公認会計士試験合格に向けて集中して勉強できるだけでなく、試験に合格できれば4年制大学よりも早く実務をスタートさせることが可能です。
クラブ活動なども参加したい人
公認会計士専門学校の中には、クラブやサークルがあるところもあります。
公認会計士を目指すと同時に、仲間との時間も大切にしたい人や趣味も楽しみたい人は、クラブやサークルに参加するのも良いでしょう。
勉強の合間の気分転換やリフレッシュにもなります。
資格予備校の会計士講座がおすすめな人
一方で、京都で公認会計士を目指している人で資格予備校が向いている人はどのような人なのでしょうか。
主な特徴を確認していきましょう。
日中忙しい大学生・社会人など
現在、大学生や社会人などで日中は時間が取れない人は、資格予備校のコースがおすすめ。
全日制の公認会計士専門学校と違い、資格予備校は平日夜間や土日をメインに講義を行うことが多いです。
大学生や社会人はダブルスクールとして、学校や仕事終わりに資格予備校に通って講義を受けることができます。
受講料を安く抑えたい人
一般的に、資格予備校の学費は公認会計士専門学校よりも安い傾向があります。
もちろん、受講コースによって異なるうえ、奨学金制度を活用した場合は公認会計士専門学校も割安になることはありますが、正規の受講料は資格予備校の方が安いことが多いです。
そのため、できるだけ安い受講料で学習していきたい人は、公認会計士専門学校よりも資格予備校を選ぶと支出を抑えることができるでしょう。
Webや通信で受講したい人
資格予備校では、大学生や社会人などでも受講しやすいようにWebや通信での講義を受講することが可能です。
公認会計士専門学校でもWebや通信講義は取り扱っていますが、資格予備校の方が幅広い人を受講対象としていることから、Webや通信講義にもより力を入れています。
大学での勉強や仕事の空き時間など、いつでもどこでも受講できるのでスキマ時間を有効活用できます。
合格実績豊富な京都の公認会計士専門学校
公認会計士に特化した授業を受けたい方は、公認会計士専門学校に進学するのがおすすめです。
公認会計士専門学校では、資格試験に詳しいプロ講師のもと、公認会計士試験への合格を目指すカリキュラムが組まれています。
ここでは、京都府にある公認会計士専門学校をご紹介します。
大原簿記ビジネス公務員専門学校【京都校】
大原簿記ビジネス公務員専門学校 京都校では、公認会計士や日商簿記1級・2級などの資格取得を目指す「公認会計士コース」を開講しています。
1回の受験で合格をめざす「2年コース」と2回の受験で合格を目指す「3年コース」が設置され、個々の状況に応じて学習期間を選択できるのは公認会計士専門学校ならでは。
ゆとりあるカリキュラムで少しずつステップアップしていく「スタンダードコース」もあり、簿記が初めての方でも通いやすい公認会計士専門学校です。
所在地 | 京都市下京区烏丸通仏光寺下る大政所町672-1 |
---|---|
コース | 公認会計士チャレンジコース(4・2・1年制) 公認会計士スタンダードコース(4・2・1年制) |
学費 | 初年度納入金:108万円 (2年制。実習・演習費、学外研修費等別途必要) |
合格実績 | 【2019年度】 論文式合格者数54名 短答式のべ合格者数78名 |
京都公務員&IT会計専門学校
京都公務員&IT会計専門学校では、1年次から専門科目を学習する「会計士コース(2年・3年)」を開講しています。
「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「租税法」「経営学」などを学ぶ公認会計士専門学校ならではの充実したカリキュラムで、2年もしくは3年かけて公認会計士試験の合格を目指します。
年間スケジュールにはゼミ旅行や体育祭、学園祭なども組み込まれており、充実したキャンパスライフを送りたい方にもおすすめの公認会計士専門学校です。
所在地 | 京都府京都市下京区烏丸通七条下る東塩小路町719番地 |
---|---|
コース | 会計士3年・2年コース |
学費 | 初年度の納入金:120万円(2年制) |
合格実績 | 2021年度 現役合格者23名※ |
※高校卒業生を対象とする専門課程からの合格者数だけで、社会人対象の専門課程の合格者と卒業後の合格者は含まれていません。
通学コースの公認会計士予備校も充実
京都府で公認会計士を目指すなら、公認会計士専門学校や資格に強い大学に進学するほか、通学コースの資格予備校に通う選択肢もあります。
資格の学校TAC京都校
資格の学校TAC 京都校では、教室・ビデオブース講座にて公認会計士講座を開講しています。
TACのカリキュラムは、「ムリなく・ムダなく」を追求した独自の「戦略的合格カリキュラム」です。
初学者コースのほか、短答試験の合格者で論文式試験に特化したコース、公認会計士試験の合格者で修了考査対策に特化したコースもあり、受講者の経験に応じてコースを選択できます。
所在地 | 京都府京都市 下京区綾小路通烏丸西入童侍者町159-1 |
---|---|
コース | 初学者向けコース (2年L本科生、高校生向け本科生、短期集中L本科生) |
学費 | 通学講座(教室+web講座)75万円 |
合格実績 | 2020年401名(タック本科生全体の合格者数) |
資格の大原京都校
資格の大原 京都校では、教室・映像通学にて公認会計士講座を開講しています。
常勤講師体制をとっているため、疑問があればその場ですぐに質問できます。
毎年の試験出題傾向が反映された、大原独自のオリジナル教材も魅力の一つです。
所在地 | 京都府京都市下京区烏丸通仏光寺下る大政所町672-1 |
---|---|
コース | 2年合格初学者コース(2024年合格目標)ほか |
学費 | 入学時の納入金:72万円 |
合格実績 | 2020年論文式試験合格者399名(全国大原グループの最終合格者数) |
大学で公認会計士を目指す場合のおすすめ進学先
公認会計士試験の合格者は20代が7割を超えており、大学在学中に試験を受ける方は少なくありません。
公認会計士専門学校では専門以外の分野について学ぶ機会が少なく、在学中の進路変更が難しい面もあるため、大学に通いながら公認会計士を目指したい方も多いでしょう。
ここでは、大学で公認会計士を目指す方におすすめの進学先をご紹介します。
京都大学
京都大学の学部・大学院出身の公認会計士・税理士で組織された「京都大学会計人会」があるなど、難関の公認会計士試験にも多くの合格者を輩出している京都大学。
公認会計士試験の合格者は経済学部や商学部、経営学部の出身者が多い傾向はあるものの、最近は特定の学部に限らずさまざまな学部出身の合格者が増えており、大学の学部・学科が試験結果に大きな影響を及ぼすとはいえないようです。
立命館大学
京都市中京区などにキャンパスを置く立命館大学では、1年半から2年の学習期間で公認会計士試験の合格を目指す「公認会計士講座」を開講しています。
立命館大学出身の公認会計士試験合格者は、2020年度の実績で52名、国公立大を含めた全国の大学ランキングでは第5位にランクインしました。
独自の奨学金や提携先専門学校の講座割引、自習室など、受講生への学習支援も整っています。
同志社大学
京都市上京区などにキャンパスを置く同志社大学では、商学部/商学研究科にて公認会計士の資格試験講座の案内を行っています。
まずは簿記の資格試験講座にて学習し、日商簿記検定3級・2級を取得することを勧めています。
また、公認会計士や税理士などの資格を取得すると、1人30万円の奨学金が給付される「同志社大学育英奨学金」の選考対象となります。
京都の公認会計士専門学校まとめ
難関の公認会計士試験を受けるなら、公認会計士専門学校や資格講座が受けられる大学、資格予備校に通うことをおすすめします。
京都府は公認会計士専門学校や資格予備校も充実しており、地元にいながら自分に合った公認会計士専門学校・予備校を選びやすい環境です。
ただし、選ぶ際はサイトや口コミなどだけで判断するのは失敗のもと。
入りたいと思う学校に資料を請求をして数校を比較検討し、オープンキャンパスに参加したり体験入学をするなどして、必ず自分の目で確認するようにしましょう。