クレアール講師が解説!公認会計士試験攻略ガイド
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公認会計士試験攻略ガイド

クレアールのプロ講師に公認会計士試験の学習法から就職に至るまで幅広くお聞きしています。

クレアールの講師山田様に独占インタビューを実施!

クレアールは、難関資格試験として有名な公認会計士試験を、非常識合格法によ数多くの合格者を輩出している資格予備校です。

WEB通信講座が提供する超効率的な学習法により、短期間で合格することが可能で、社会人でも仕事と両立しながら目指せます。

今回は、クレアールで簿記を教えている山田先生から公認会計士試験の概要や動向、学習法や今後の将来性などを詳しくお聞きしています。

通常では入手できない貴重な情報が盛りだくさんの内容になっているので、公認会計士を目指す人は必見です。

公認会計士試験の現状

公認会計士試験の現状
①【受験資格】
受験資格の制限はなく、年齢・学歴等に関係なく誰でも受験することができます。

②【試験内容】
短答式試験、論文式試験の2段階に分かれています。

短答式試験

【実施時期】年2回(12月上旬と5月下旬)、それぞれ1日間で実施されます。
【出題形式】マークシート形式の択一問題
【試験科目・配点】マークシート形式の択一問題

試験科目 試験時間 問題数 配点
財務会計論 120分 40問以内 200点
管理会計論 60分 20問以内 100点
監査論 60分 20問以内 100点
企業法 60分 20問以内 100点

【合格ライン】
総得点の70%を基準として、公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率(毎回変わります)となります。ただし、1科目につき、その満点の40%に満たないものがあった場合は不合格となります。

論文式試験

短答式試験に合格すれば、年1回(8月)実施される論文式試験を受験することができます(短答式試験に合格した年も含め、翌年・翌々年も受験できるため、計3回のチャンスがあります)。

【実施時期】年1回(8月下旬)、3日間(金・土・日)かけて実施されます。
【出題形式】記述式
【試験科目・配点】

試験科目 試験時間 問題数 配点 備考
会計学 300分 大問5問 300点 (*1)
監査論 120分 大問2問 100点
企業法 120分 大問2問 100点
租税法 120分 大問2問 100点
選択科目 120分 大問2問 100点 (*2)

(*1)会計学は、午前(120分)で管理会計論の内容、午後(180分)で財務会計論の内容が問われます。

(*2)選択科目は、経営学、経済学、民法、統計学の中から1科目を選択します。

合格ライン:52%の得点比率を基準として、公認会計士・監査審査会が相当と認めた得点比率(毎回変わります)となります。ただし、1科目につき、その得点比率が40%に満たないもののある場合は不合格となります。

なお、論文式試験の得点は、その受験者の素点(点数)がその採点を行った試験委員の採点結果の平均点からどの程度離れた位置にあるかを示す数値(偏差値)により算定されます。

試験の難易度

試験の難易度
参考までに、過去3年分の合格率を示しておきます。

各回の短答式試験は合格率が低くなっているように見えますが、願書提出者には欠席者や短答免除者が含まれておりますので、答案提出者に対する合格者の割合は下記に示したよりも高いものとなります。

加えて、短答式試験は年2回チャンスがあります。したがって、下記に示した合格率ほど受かり辛いものではありません。

短答式試験では毎回各問の難易度をA~Cランク(A:易しい、B:やや難しい、C:難しい)に分けて評価している専門学校が多いのですが、Aランクの問題およびBランクの問題のうち半分を正答すれば合格ラインは余裕で超える状況です。

さらに、短答式試験は全てマークシート形式なので、難しくて解答できない問題であっても確率的にいくつかの正答が得られることがあります。

論文式試験については3日間のハードな試験になりますが、論文式受験者に対する合格者の割合は短答式試験よりも高いものになります。

科目数が多く、それぞれ範囲も広いことから、全ての科目で高得点を取れる人はごく僅かといえるでしょう。

全科目で論文式受験者の平均点を獲得すれば、総合点は合格ラインを余裕で超えるといわれております。

短答式試験

受験者数(A)
※(願書提出者数)
合格者数(B) 合格率(=B/A) 合格ライン
(総得点のうち)
2018年【平成30年】 第Ⅰ回 8,373人 1,090人 13.02% 70%
第Ⅱ回 8,793人 975人 11.09% 64%
2019年【令和元年】 第Ⅰ回 8,515人 1,097人 12.88% 63%
第Ⅱ回 9,531人 709人 7.44% 63%
2020年【令和2年】 第Ⅰ回 9,393人 1,139人 12.13% 57%
第Ⅱ回 9,383人 722人 7.69% 64%

※ 第Ⅰ回受験者数には欠席者が含まれます。第Ⅱ回受験者数には、欠席者および短答式試験免除者も含まれます。

例えば、平成30年度の第Ⅰ回には欠席者数1,804人、第Ⅱ回には欠席者数1,834人・短答式試験免除者数1,613人を含んでおります。

論文式試験

2019年【平成30年】 2020年【令和元年】 2021年【令和2年】
願書提出者数(A) 11,742人 12,532人 13,231人
論文式受験者数(B) 3,678人 3,792人 3,719人
合格者数(C) 1,305人 1,337人 1,335人
合格ラインの得点比率
(偏差値による)
52.0%以上 52.0%以上 51.8%以上

※ 願書提出者数は、各年度の短答式試験における第Ⅰ回および第Ⅱ回のいずれにも願書を提出した受験者を名寄せして集計した人数です。

2021年度(令和3年度)の短答式試験の結果・難易度

2021年度の短答式試験の結果は次のとおりです。

2021年度
第Ⅰ回
受験者数(A)
(願書提出者数)
14,192人
答案提出者数※ 9,524人
合格者数(B) 2,060人
合格ライン 総得点の62%

※答案提出者は、欠席者や短答式試験免除者を除いた答案提出者の人数です。

新型コロナウイルスの影響で2020年度の論文式試験が11月に実施されたことで、2021年度の試験は短答式試験が5月実施の1回のみとなりました。

合格者数は3年ぶりの2,000名を超えとなりましたが、受験者数が増えたため、合格率の水準は2020年度ほぼ同水準だったと言えます。

計算科目や理論科目の学習方法・コツ

計算科目や理論科目の学習方法・コツ

計算科目

学習初期~中盤にかけて、会計学(財務会計論・管理会計論)で求められる計算能力を集中的に高めることが重要です。

いわゆる「簿記」の力を強化することは、その後あらゆる理論科目を学んでいく際の基礎になります。

なお、会計学だけでなく租税法や一部選択科目(経営学、経済学、統計学)でも計算問題が出題されます。

計算科目を学習する際には、①なぜそのような計算・処理になるのかについて意味を考えながらやること、②アウトプット練習を十分に積み重ねることが大切です。

学習範囲は膨大なので、1つ1つの計算・処理を丸暗記するのは非常に困難といえます。意味を考えて納得することで覚えることに対する負担も大きく軽減されますし、応用的な出題にも対応し易くなります。

また、テキスト等の内容を理解した(本当は理解したつもりのことが多いのですが…)だけでは、いざ問題を解こうとしても思うように解けないことが殆どです。

はじめは思うように解けなくとも、与えられた例題や問題集などを、手を動かして解く練習が必要となります。

思うように解けないうちはテキストや解答・解説を見ながらでも良いので、手を動かしながらアウトプット練習を行うことが非常に重要です。

アウトプット練習を行う中で、徐々に問題が解けるようになることはもちろん、内容に対する理解も深まってきます。

理論科目

監査論や企業法、選択科目はもちろん、会計学(財務会計論・管理会計論)や租税法でも理論問題が出題されます。

計算科目は“問題を解く(いわゆるアウトプット練習を行う)”というように学習方法が明確ですが、理論科目についてはどのように知識を習得していくか悩んでいる受験生は多くいると思います。

しかし、理論科目であっても短答式試験で文章の正誤を判定する・論文式試験で論述を行うといった知識のアウトプットが要求されます。

であるならば、理論科目であってもアウトプット練習を行うことが重要となります。また、理論科目についてもアウトプット練習を通じて知識の整理・習得が効率的に行うことができます。

クレアールアカデミーでは、そのアウトプット練習の手段としてスピーチ学習を推奨しております。スピーチ学習とは、習得するべき知識を声に出したりしてアウトプットする練習のことをいいます。

受講生同士で問題を出し合っても良いと思いますし、1人で声に出さずとも内容を思い出す練習をするだけでも効果はあると思います。

過去問の活用方法

過去問の活用方法

一通りの範囲の学習を終えた時点で力試しやアウトプット練習として解くのが一般的かもしれません。

その場合は過去3年分(論文式試験は3回分、短答式試験は年2回なので6回分)くらいで十分なボリュームになるかと思います。

しかし、一通りの範囲の学習を終えてなくとも、できれば学習初期の頃から折に触れて過去問を見ておくことを強くお勧めします。

なんとなく眺めておくだけでも良いです。学習の初期ではまともな解答はおぼつかないことはもちろん、学習がある程度進んだ段階でも、難易度の高さに圧倒されることがあるでしょう。

しかし、実際の本試験がどのような内容・雰囲気で出題されておくのかを把握しておくことは、インプット学習を効率的に行うためにも非常に有効です。

「非常識合格法」と他校で推奨する学習方法との大きな違い

「非常識合格法」と他校で推奨する学習方法との大きな違い

一般的な資格学校では膨大な試験範囲に対応すべく大量の教材が与えられ、それらを全てこなさなければならないような風潮があったのですが、実際には学習範囲を絞り適切な対策をすれば合格できるとのことから非常識合格法が提唱されたものと理解しております。

本試験では、①基礎的な問題、②基礎的な知識を使うものの、問い方が応用的な問題、③内容が応用的・多くの受験生が知らない知識を問う問題が混ざって出題されます。

そのうち③は合格者の多くも正答できない問題で、正答する必要もありません。

そもそも③は、その試験科目に関わる分野で人生をかけてきた試験委員の先生方が作問する以上、受験生の立場では完璧な対策をし尽すのはほぼ不可能というのが現状です。

それに対し、①と②は合格するために十分な正答を積み重ねる必要があります。①と②でいかに取りこぼしを少なくするかが合否を分けるといってもいいでしょう。

③も含めて万全な対策し出すとキリがありませんし、①と②が疎かになる可能性があります。

その点、非常識合格法では①を完璧にすることがもちろん、基礎力を徹底して強化することにより②にも対応できるような対策をしていく点を重視しているのが大きな特徴といえます。

受験体験

受験体験

私が公認会計士を目指したのは、商業高校に入って簿記を勉強し始めたことがきっかけでした。それまで勉強というもの(とくに数学)が苦手でしたが、簿記に関しては日本語と四則演算さえできれば理解・習得していける点が気に入り、一生懸命取り組むようになりました。

そして、簿記を勉強していった延長で公認会計士や税理士といった専門職として人生を切り開く道があることを知り、公認会計士を目指すようになりました。

ただ、実際には公認会計士講座を活用しての本格的な受験対策を始めたのは大学3年生くらいからでした。今、受験指導している立場としては受験生にとって反面教師となってしまうのですが、大学4年時に一通りの対策をして挑んで以降、4回目の受験でようやく最終合格を果たしました(汗)。

大学を卒業して1年目は受験に専念する生活をしていましたが、卒業2年目以降は監査法人に勤務しながらの受験でした(当時は運よく短答式試験を通過していればサブスタッフとして採用していただくことができました)。

不合格となっていた年は「落ちても次の年に受験できる機会は残っている」という環境に甘え、全科目を十分に対策し切るまでの努力ができなかったのが反省点といえるでしょう。

合格した年度については、合格しなければ職場での立場的にも金銭的な面からも後が無いという状況でした。

苦しい状況ではありましたが、受験生活の中で「危機感」というものをしっかり持つことができ、「合格するための準備」をして本試験に臨むことができました。

公認会計士試験に合格し易い人の傾向・タイプ

公認会計士試験に合格し易い人の傾向・タイプ

合格し易い人の傾向としては、①本試験まであきらめずに勉強に取り組み続ける、②学習する科目・範囲についてのバランスが良い、③プラス思考が挙げられるかと思います。

まず①についてですが、公認会計士試験は学習範囲が広く、常に全学習範囲についての知識・計算力を維持することは難しいといえます。

そこで、ある程度の期間学習を積み重ねることはもちろん、直前期にどれだけ追い込めたかが合否に大きく影響するといえます。直前期に十分な追い込みをかけるためにも、最後まであきらめずに取り組み続けることが非常に重要となります。

続いて②についてですが、試験科目が短答式4科目、論文式については5科目(会計学を財務会計論と管理会計論に分けると実質6科目)もあります。

また、どの科目も学習範囲は決して狭いものではなく、どの科目も追求し出すとキリがありません。また、短答式・論文式ともに1科目でも得点比率が40%に満たない科目があれば不合格となってしまいます。

したがって、特定の科目・単元だけを得意にするだけでなく、どの科目もバランス良く得点できるようになる必要があります。

各科目、各単元、ある程度のレベルまで知識や理解を身に付ける必要はありますが、どこまで追求するか、適切なバランスが必要となります。

言い換えると、公認会計士試験の最も難しいポイントはこのバランスを確保することであるともいえます。

最後に③ですが、ストイックに努力されている方の中には、自分に足りない知識・答練などの点数を否定的に捉える方がいらっしゃいます。

受験期間は1年前後以上と長丁場になります。答練の点数が安定しないこと、思うように学習が進まないこと、辛い局面はそれなりにあります。

その都度否定的に捉えていれば疲れるだけですし、何よりマイナス思考でいるときよりプラス思考でいるときの方が脳も活性化しているはずです。

受験勉強できる環境に感謝する、新しい知識・スキルを身に付けていく楽しさを感じるといったようにプラスの面を意識して学習を続けていくことをお勧めします。

合格していく受験生は、不思議と楽しそうに勉強している方も多く見受けられます。

公認会計士試験合格後の就職

ここ数年での景気回復の影響から、IPO(株式公開)、M&Aが活発化し、監査の現場では慢性的に人員が不足しているとの声をよく聞きます。

また、一般企業など監査法人以外の分野で活躍できるチャンスも増え、公認会計士試験に合格した方であれば、監査業務を行うか否かに関係なく、専門知識を生かして活躍する道・可能性はいくらでもあるのが現状です。

過去をさかのぼってみても、就職できなかったという年度がほぼなく、取得後に就職、転職ができないということのない数少ない資格です。

社会人でも目指すメリットはあるか?

社会人でも目指すメリットはあるか?

現在、経理・財務といった会計分野とは違う分野で働いている方にとっては、新たな分野での活躍の機会を得るチャンスです。

経理・財務といった会計分野で働いている方にとっては、現在行っている分野でのスキルを高めるチャンスにもなります。

いずれにしても会計分野の学習を行うことは、企業における儲け・収支の仕組み・感覚を理解することにつながりますので、勉強した知識は無駄にはなりません。

また、実際に資格を取れば転職が有利になり監査法人のような新たな分野に進出するチャンスが得られることはもちろん、現在勤めている企業での立場や発言権にも大きな影響を及ぼすことが多いと思います。

実際に同じだけの知識を有していても、公認会計士資格を持っている立場からの発言は説得力を持つことになります。

公認会計士の将来性

公認会計士の将来性

長期的な観点から考えても公認会計士資格を持つことには大きなメリットがあります。

また社会において経済活動が営まれる以上、会計スキルの需要は途絶えません。

加えて、IFRS(国際財務報告基準)や公会計分野など、これから導入・発展が求められてくる分野もあり、会計分野の専門スキルを有する人達に対する社会的需要は大きなものとなってきております。 

さらに、公認会計士の独占業務(その資格を持っていないとできない業務)は監査業務となりますが、監査以外のフィールドで活躍する公認会計士はたくさんいます。

税理士として活躍する人、企業内会計士として一般企業の中で活躍する人、コンサルティングの分野で活躍する人など様々です。

また、自ら起業をして経営者として活躍している人もいます。そういった人達からは、公認会計士資格を得る中で身に付ける知識は、経営を行っていく際にも役に立つといった意見をよく耳にします。

現状でも様々なフィールドで活躍する公認会計士がたくさんいますが、資格を持っていることに伴う社会的信用を生かすことで、様々な可能性を見い出せる点が公認会計士資格の大きなメリットといえます。

監査業務を中心に働いていくことはもちろん、それにとどまらない様々な人生を歩むことができるこの資格は、生涯色褪せることのない将来性を備えた資格であるといえます。

公認会計士を目指す方への激励の言葉

公認会計士を目指す方への激励の言葉
公認会計士として生きていく場合、社会的信用や発言等に対する説得力が得ることができますが、言い換えれば責任も伴うものといえます。

しかし、それだけ仕事に対するやりがい・充実度も高いものといえます。

そして何より、他人に依存し過ぎず、自らの力で人生を切り開いていくにあたって公認会計士資格は強力な武器となります。

公認会計士試験は、合格のためにはそれなりの時間とコストを要します。

その試験に挑む時点で、受験生の方には自らの力で人生を切り開いていきたいという野望が多少なりともあるはずです!試験合格のハードルは決して低いものではありませんが、ぜひその野望を実現させてください!

詳しくはこちら

プロフィール_山田和宗 山田 和宗
2010年公認会計士登録
大手監査法人で国内上場企業を中心とした監査業務に4年間従事
2011年には山田和宗公認会計士事務所開業
会計教育を中心に活躍しており、クレアールでは簿記を担当